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author : スポンサードリンク| 2017.02.03 Friday | - | -
ボーズCM関連作品銀座展示
■東京 ・銀座 清月堂ギャラリー
場所:中央区銀座5-9-15 銀座あずま通り沿い1F
開催日時:9月29日(木)〜 10月10日(月)
11:00〜 19:00 (最終日は18:00まで)
※超大作「一」を含むCM関連作品5点を展示

下記、テレビCM及びCM関連作品に対するテーマや思いを掲載します。

“Eternal Now”

「一」は、始まり
「一」 は、究極
「一」 は、シンプル
「一」 は、全て
                           
(BOSE社TV‐CMナレーションより)

「一」
何と美しく、力強く、意味深い文字であろう。
だからこそ、「一」を作品にすることは書の世界で最も難しいと言われ続けてきた。
書は、一回性の芸術である。決してやり直しがきかない究極の刹那の中、筆を使い、墨一色、たった一人で文字を有機的に美しく描き出す芸術である。 3500年とも言われる書の歴史、その時の試練にさらされ、耐え抜き、伝承されてきた書の規範性や美観を徹底的に身体に染み込ませた上での文字表現でなければそれを「書」とは呼べない。単なる文字と「書」とは違うからだ。

縦2.8m×横5.2mという今回の超大作「一」、これ程大きな作品を創るだけでも常識外れな上、音響機器のパイオニアとして世界の頂点に君臨し続けるボーズ社の肖像、“新たなる音の革命”と題された新製品「1.1チャンネル ホームシアター」の画期的性能とフォルムのイメージを表現しなければならない。さらに、現場は撮影スタジオというアウェー戦、ホームとは遥かに異なる現場においてパフォーマンス性と作品自体の完成度を求められるという多重苦、大きな壁が幾重にも私の前に立ちはだかった。

20110820、時が来た。

“切ったら血の出るような線”
“上品なアヴァンギャルド”
柿沼スタイルの核を一本の線に凝縮させるべく雄叫びをあげながら巨大な筆と漆黒の墨をキャンバス目掛け全身全霊で打ち込んだ。

“Eternal Now”

永遠の今がそこにあった。


書家/アーティスト 柿沼康二
www.kojikakinuma.com




パフォーマンス作品「風林火山」

ボーズ社CMにおいて、柿沼は超大作「一」以外に様々な書のパフォーマンスを披露している。 柿沼はCM制作チームの一員として企画段階から大きく関わり、多種多彩、無限にある書の表現とパフォーマンスを「風」「林」「火」「山」4つのテーマで表現することによって全体をコーディネートすることを提案(NHK大河ドラマ題字「風林火山」は自らの代表作)した。朝9時から始まった撮影は刻々と熱を帯び、いつしか日付が変わり、終了は深夜3時を回っていた。総制作数は50点を超え、その中の一部が展示される運びとなった。
下記、柿沼スタイル「風」「林」「火」「山」の構想上のイメージを紹介する。

風・・「其疾如風・其の疾きこと風の如し」・・新しさ、斬新さ、発想、切れ、など
林・・「其徐如林・其の徐(しず)かなること林の如し」・・静寂感、洗練、品格、など
火・・「侵掠如火・侵し掠めること火の如し」・・ダイナミズム、情熱、怒り、など
山・・「不動如山・動かざること山の如し」・・絶対感、存在感、核、永遠、普遍性、など

企画当初、作品展示の予定はなく、CM撮影用のみの目的でパフォーマンスされたが、CM作成のプロセスを紹介したいというボーズ社の意見に賛同し落款印を入れ今回の展示となった。

(銀座展)

「風」のテーマ
風から林、静から動、無から有へ
すっとした爽やかさ、物事の導入
向かって来るジェット音

「林」のテーマ
静けさ
無駄のない書における規範性
表現停止

「火」のテーマ
文字としてではなく、線の活動自体を、地の底から燃え上がる炎の如く表現した。

「山」のテーマ
「山」の概念で「地」という素材を描写
ゆっくりと白を侵食していく漆黒の墨
ぐいぐいと地球の核に向かって突き込こむ力

(大阪展)

「一」
2011年9月27日、ボーズレセプションパーティーにおけるライブ・パフォーマンス作品。黒生地に金色の顔料で表現。

「いきていきていきて…」(2011)
柿沼康二を象徴する独自の表現「トランスワーク」(同じ言葉やフレーズを延々と書き連ねること)により、単体としての言葉やフレーズのみでは表現できない新たな意味合いやイメージを打ち出している。

「波形」
心電図的印象
静と動を表現
「林」→「火」→「林」ミックススタイル
「音」
2010年、東京南青山で開催された「BOSE MUSEUM STORE」で発表されたボーズ・サウンドを書表現した作品。柿沼の代表作の一つ(ボーズ社所蔵)。


(名古屋展)

「一」
 当初グラフィック用に制作された作品だが、最終的にはCM撮影時に制作された超大作「一」がグラフィックにも使用されることとなる。

「音」
 ボーズ社のCM撮影時に揮毫された作品。ボーズ、すなわち「音」。CMの中にサブリミナル的にこの文字が組み込まれている。

author : 柿沼康二| 2011.10.21 Friday 14:35 | - | trackbacks(0)
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柿沼康二
書家、アーティスト
Koji Kakinuma (c)Douglas Benedict
(c)Douglas Benedict
書家/アーティスト・柿沼康二の芸術観、書道について、アーティスト論、過去の日記などを集めたエッセー集。

柿沼康二(カキヌマコウジ)。書家・書道家・現代美術家。 1970年栃木県矢板市生まれ。5歳より筆を持ち、柿沼翠流(父)、手島右卿(昭和の三筆)、上松一條に師事。東京学芸大学教育学部芸術科(書道)卒業。2006-2007年、米国プリンストン大学客員書家を務める。 「書はアートたるか、己はアーティストたるか」の命題に挑戦し続け、伝統的な書の技術と前衛的な精神による独自のスタイルは、「書を現代アートまで昇華させた」と国内外で高い評価を得る。2013年、現代美術館において存命書家史上初の快挙となる個展を金沢21世紀美術館にて開催。2012年春の東久邇宮文化褒賞、第1回矢板市市民栄誉賞、第4回手島右卿賞。独立書展特選、独立書人団50周年記念賞(大作賞)、毎日書道展毎日賞(2回)等受賞歴多数。NHK大河ドラマ「風林火山」(2007)、北野武監督映画「アキレスと亀」、角川映画「最後の忠臣蔵」等の題字の他、「九州大学」「九州大学病院」名盤用作品等を揮毫。 NHK「トップランナー」「趣味Do楽 柿沼康二 オレ流 書の冒険」「ようこそ先輩課外授業」「スタジオパークからこんにちは(2回)、MBS「情熱大陸」、日テレ「心ゆさぶれ! 先輩ROCK YOU」、BOSE社TV-CM等に出演。 伝統書から特大筆によるダイナミックな超大作、トランスワークと称される新表現まで、そのパフォーマンス性は幅広く、これまでNYメトロポリタン美術館、ワシントンDCケネディセンター、フィラデルフィア美術館、ロンドン・カウンティーホール、KODO(鼓童)アースセレブレーションなど世界各地で披露され好評を博す。現在、柿沼事務所代表取締役社長兼所属書家。


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