<< 美術本「柿沼康二 書」 −その2− | 書家/アーティスト柿沼康二「字書きの泡。」main | 美術本「柿沼康二 書」 −その4− >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

author : スポンサードリンク| 2017.02.03 Friday | - | -
美術本「柿沼康二 書」 −その3−
 キャプチャー分けのイメージとして「起承転結」「序破急」「春夏秋冬」「風花雪月」
「花鳥風月」などが提案されるが全く面白みを感ず却下、自分らしいという意味でまっ
たくピンとこない。骨組みを決めるの最終会議直前、「風林火山」というアイデアが
突如浮かんだ。自分の代表作となった「風林火山」、「風・其疾如風其・の疾きこと
風の如し」、「林・其徐如林・其の徐(しず)かなること林の如し」「火・侵掠如火・
侵し掠めること火の如し」「山・不動如山・動かざること山の如し」の4章で区切り
多種多彩な作品群を分けて行くと作品の裏側に隠されている私のテーマ性のようなも
のが浮き出てくるような気がした。「風・・・新しさ、斬新さ、発想性、切れ、、、」
「林・・・静寂感、洗練、書的、品格、、、」「火・・・怒り、ダイナミズム、パワー
、シューリアル、、、」「山・・・存在感、核、永遠、祈り、普遍、、、、」、同じ
ように見えるトランスワークでも淡墨の一字書でも、同じ素材の作品でも表面的な文
字や素材、表現とは異なり、私の制作意図によって違い或るものは「風」の章に、或
る物は「火」の章へと組み込まれて行った。

(c)Shoichi Nose


また、1999−2009年までのこの10年間に発表された作品に限り収録する事、
作品の出来栄えや自分のお気に入り順、書道界での受賞作品だからという意味合いは
完全に捨て、美術本全体のバランスや彩りを重要視した。その結果、代表作の一つで
ある超大作「不死鳥(1995年)」「四時逸興・・・(2001年)」、毎日賞受賞作「衝
天(1995)」などは今回未収録となっている。

つづく
author : kakiwebmaster| 2010.02.08 Monday 02:26 | - | trackbacks(0)
スポンサーサイト
author : スポンサードリンク| 2017.02.03 Friday 02:26 | - | -
この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック
柿沼康二
書家、アーティスト
Koji Kakinuma (c)Douglas Benedict
(c)Douglas Benedict
書家/アーティスト・柿沼康二の芸術観、書道について、アーティスト論、過去の日記などを集めたエッセー集。

柿沼康二(カキヌマコウジ)。書家・書道家・現代美術家。 1970年栃木県矢板市生まれ。5歳より筆を持ち、柿沼翠流(父)、手島右卿(昭和の三筆)、上松一條に師事。東京学芸大学教育学部芸術科(書道)卒業。2006-2007年、米国プリンストン大学客員書家を務める。 「書はアートたるか、己はアーティストたるか」の命題に挑戦し続け、伝統的な書の技術と前衛的な精神による独自のスタイルは、「書を現代アートまで昇華させた」と国内外で高い評価を得る。2013年、現代美術館において存命書家史上初の快挙となる個展を金沢21世紀美術館にて開催。2012年春の東久邇宮文化褒賞、第1回矢板市市民栄誉賞、第4回手島右卿賞。独立書展特選、独立書人団50周年記念賞(大作賞)、毎日書道展毎日賞(2回)等受賞歴多数。NHK大河ドラマ「風林火山」(2007)、北野武監督映画「アキレスと亀」、角川映画「最後の忠臣蔵」等の題字の他、「九州大学」「九州大学病院」名盤用作品等を揮毫。 NHK「トップランナー」「趣味Do楽 柿沼康二 オレ流 書の冒険」「ようこそ先輩課外授業」「スタジオパークからこんにちは(2回)、MBS「情熱大陸」、日テレ「心ゆさぶれ! 先輩ROCK YOU」、BOSE社TV-CM等に出演。 伝統書から特大筆によるダイナミックな超大作、トランスワークと称される新表現まで、そのパフォーマンス性は幅広く、これまでNYメトロポリタン美術館、ワシントンDCケネディセンター、フィラデルフィア美術館、ロンドン・カウンティーホール、KODO(鼓童)アースセレブレーションなど世界各地で披露され好評を博す。現在、柿沼事務所代表取締役社長兼所属書家。


=TOPICS=
柿沼康二の作品をまとめた初の本格作品集「柿沼康二 書」東洋経済新報社より好評発売中です。
→詳細を読む
=WEB SITE=
=BLOG=
=SHOP=
=COMPANY=


SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
モバイル
qrcode
LINKS